エネルギを送受するための反射器を設計および製造するための新規の方法およびこの方法によって製造される反射器
专利摘要:
本発明は、放射源からエネルギを受け取りかつ前記エネルギを目標物の表面上に反射させる、新しいタイプの反射器である。反射器は、任意の形状を取ることのできる基体に取り付けられた複数の小さい反射セグメントから構成される。前記基体、前記放射源、および前記目標物に対する各々の前記反射セグメントの向きは、前記セグメントから反射される前記放射源からのエネルギが前記目標物の表面の予め定められた領域に差し向けられるように、個別に決定される。本発明の反射器を手動的におよび自動的に製造する方法も開示される。 公开号:JP2011505777A 申请号:JP2010536586 申请日:2008-12-04 公开日:2011-02-24 发明作者:トマー ヴァラク, 申请人:コンヴァートパワー リミテッド; IPC主号:H01Q15-14
专利说明:
[0001] 本発明は、エネルギを送受するための反射器の分野に関する。詳しくは、本発明は、電磁放射を受信または送信するためのアンテナとして、太陽集熱器として、光学系において、ならびに音響エネルギを送受するために使用されるディッシュ形反射器を設計および製造する方法に関する。] 背景技術 [0002] 通信等を目的とする電磁放射の受信器または送信器として使用される1つの非常に一般的なタイプのアンテナは、一般的に反射器と呼ばれるディッシュ形凹状反射面と、所望の周波数範囲の放射を送信または受信することのできる小型給電アンテナとを備える。ディッシュは一般的に球面または放物面を有し、給電アンテナはディッシュの焦点に位置する。その結果、受信アンテナの場合、ディッシュは遠方の放射源から伝搬した放射を給電アンテナ/受信器の表面に集束させる。送信アンテナの場合、給電アンテナ/反射器は放射を放出し、それは遠方の受信器の方向に送信されるビームとしてディッシュから反射される。ディッシュ型太陽エネルギ収集器はアンテナと同じ基本構造を有する。太陽エネルギ収集器の場合、集中した太陽エネルギを利用するように設計された太陽エネルギ受信器、例えば熱交換器、熱流体が充填されたチューブ、光電セルアレイ、またはスターリングエンジンは反射面の焦点に位置する。] [0003] 直径が最高数メートルまでのアンテナは一般的に、単一の湾曲反射面で構成される。そのようなアンテナの典型例は、衛星通信システムで使用されるサテライトディッシュである。大型アンテナの場合、ディッシュは一体に組み合わされた幾つかの湾曲区分材から作られ、あるいは場合によっては、略湾曲面を形成するように取り付けられた幾つかの平面鏡の区分材から作られる。] [0004] 主な問題の1つは、ディッシュ反射器の焦点スポットのサイズおよび形状を給電アンテナまたは太陽エネルギ受信器の焦点スポットのサイズおよび形状に合致させることである。この問題を解決するため、かつ妥当なコストで大きい表面の凹面鏡を構築するためにも、特に太陽集熱器に関して、反射ディッシュを、単一の凹面に近似するようにフレームまたは基体上に組み合わされたずっと小さい球面、放物面、または平面の反射素子の寄せ集めとして作製することが周知である。趣旨は、「比較的安価な鏡を利用して大きい面積を被覆することができるように、かつ鏡が小さいので個々の反射が適切に集束されて、反射器の上に取り付けられたアブソーバで受け取ることができるように、小さい矩形の平面鏡により被覆されまたは敷き詰められた放物面」から作られた放物面反射器を記載しているUS2760920に提示されている。多くの他の公開公報が、この趣旨に基づく太陽エネルギ収集システムについて記載している。これらの典型例は、問題を考察し、反射素子に向かってくる太陽エネルギの収集の効率を最大化するために反射素子のサイズおよび形状を一致させるための解決策を記載しているUS3713727およびUS4395581である。] [0005] 反射器が小さい反射素子の寄せ集めから構成された先行技術のアンテナおよび太陽集熱器の全てにおいて、連続ディッシュ形凹状反射面にできるだけ近似させるために、小さい反射素子は基台またはフレームに取り付けられる。その結果、エネルギは、寄せ集めの中心および凹面の曲率中心を通過する線上の空間に位置する共通ターゲットをほぼ照射するように反射する。ターゲット上の照射領域のサイズおよび形状は、寄せ集めを構成する個々の小さい反射面のサイズおよび形状によって決定される。問題は、小さい反射素子が基体に取り付けられるときに、入射光が受信器に向かって反射する角度が、基体の形状によって決定されることである。実際には、完全に整形された球面または放物面基体を作製することは、不可能ではないとしても、非常に困難であり、したがって結果的に、各々の反射素子からの反射角は理想から逸れ、エネルギは単一の位置に集中されず、反射器の焦点の周り、前部、および後部に分散される。] 発明が解決しようとする課題 [0006] したがって、本発明の目的は上記問題の解決策を提供し、全てのエネルギを収集器上の単一の位置に集中させることができるだけでなく、希望するならば、エネルギの予め定められた部分を、放射源と反射器との間の空間で反射器の真上、横、または下のいずれかに位置する任意の位置に配置された目標物の表面上の予め定められた位置に反射させることができるように、反射器表面のシミュレーションを可能にすることである。] [0007] 本発明の別の目的は、任意形状の基体に取り付けられた複数の小さい平面反射セグメントの寄せ集めから、アンテナおよび太陽エネルギ収集器および送信器用の反射器を製造するための方法を提供することである。] [0008] 本発明の別の目的は、全ての反射セグメントから反射したエネルギが必ずしも空間の共通位置に向かって反射しない、複数の小さい平面反射セグメントの寄せ集めからアンテナおよび太陽エネルギ収集器用の反射器を製造するための方法を提供することである。] [0009] 本発明のさらなる目的および利点は、説明が進展するにつれて明らかになるであろう。] 課題を解決するための手段 [0010] 本発明は、放射源からエネルギを受け取りかつエネルギを目標物の表面上に反射させる反射器である。本発明の反射器は、任意の形状を取ることのできる基体に取り付けられた複数の小さい反射セグメントから構成される。基体、放射源、および目標物に対する各々の反射セグメントの向きは、セグメントから反射される放射源からのエネルギが目標物の表面の予め定められた領域に差し向けられるように、個別に決定される。] [0011] 本発明の好適な実施形態では、反射セグメントは平面反射セグメントである。好ましくは、各反射素子の最大寸法は、反射素子が放射源からの放射をそれに向かって反射させようとする目標物の表面の領域の寸法を超えない。] [0012] 本発明の反射器は、電磁放射を受信または送信するためのアンテナとして、太陽エネルギ収集器で、光学系で、輻射ヒータで、または音響エネルギの送受用のアンテナとして使用するのに適している。] [0013] 本発明の実施形態では、放射源、基体、および目標物に対する各反射セグメントの向きは、目標物の表面上の予め定められた領域の中心に原点が位置する座標系で個別に決定される。] [0014] 本発明の反射器の反射セグメントは、全ての反射セグメントから反射される放射源からのエネルギが目標物の表面上の予め定められた同一領域に向かっていくように、または反射セグメントから反射される放射源からのエネルギが目標物の表面の予め定められた異なる領域に向かっていくように、方向付けることができる。] [0015] 本発明によると、目標物は、反射器の表面の頂部または側部のいずれでも、放射源と反射器との間の任意の便利な位置に配置されることができる。反射器から反射したエネルギを、反射器の下に配置された目標物の上に差し向けるべく、1つ以上の追加光学素子を使用することができる。] [0016] 好適な実施形態では、基体は複数のファセットを含み、その各々がファセットの位置に反射セグメントの形状および向きを有する上面を含む。一部の実施形態では、反射セグメントは基体のファセットの上面の各々に取り付けられる。他の実施形態では、反射セグメントを取り付ける必要が無いように、基体のファセットの上面の各々が、関連波長で充分に高い反射率を有する。] [0017] 基体は任意の2次元または3次元形状を持つことができ、例えば次の群から選択することができる。 (a)平面状 (b)放物面 (c)放物面トラフ (d)球面トラフ (e)非放物面曲率を有するディッシュ形 (f)「魔女の帽子」 (g)「ソンブレロ(sombrero)」] [0018] 本発明の反射器の基体は、 a.放射源‐反射器‐目標物システムの総合パラメータを規定するステップと、 b.ユーザが3次元の距離および形状を算出しかつプロットするのを支援することのできるコンピュータソフトウェアにロードするステップと、 c.ソフトウェアおよび総合パラメータを用いて、放射源‐反射器‐目標物システムの3次元画像を生成するステップと、 d.ソフトウェアを用いて基体の表面を、基体のその位置に取り付けられる反射セグメントの予め定められたサイズおよび形状と同等のサイズおよび形状を各々有する小さい領域に分割するステップと、 e.領域の1つを選択するステップと、 f.ソフトウェアを用いて、選択された領域に対応する反射セグメントを基体上に描くステップと、 g.ソフトウェアを用いて、描かれた反射セグメントを、その仮想投影が放射源に対して予め定められた向きおよび位置で目標物の表面上に向けられるまで、傾斜させ回転させるステップと、 h.原点が目標物の表面上の予め定められた位置の中心に位置する座標系で測定された、放射源および基体に対する選択された反射セグメントの3次元の向きに関連するコンピュータのデータを、コンピュータのメモリに格納するステップと、 i.残りの小さい領域の各々に対してステップeないしhを繰り返すステップと、 j.ソフトウェアを用いて、格納されたデータから基体の表面の3次元デジタルマップを生成するステップと、 k.3次元マップを用いて、基体の非常に正確な複製物を1つまたは大量に製造することのできる製造機械に対し命令を生成するステップと、 を含む、コンピュータ援用法を用いて設計および製造されることができる。] [0019] 本発明の反射器の基体は、 a.放射源‐反射器‐目標物システムの総合パラメータを規定するステップと、 b.基体の全体的形状の平滑な表面を有する精密な複製を作製するステップと、 c.目標物の精密な複製を作製するステップと、 d.目標物の複製および放射源を複製する光源を、基体の複製に対して予め定められた距離および向きに確実に固定するステップと、 e.1つの反射素子を選択し、それを基体上のその予め定められた位置に配置するステップと、 f.セグメントから反射された光源からの光が予め定められた向きおよび位置で目標物の複製の表面に向けられるまで、選択された反射セグメントを傾斜させ回転させるステップと、 g.適切な手段を使用することによって、選択されたセグメントを基体上の適位置に固定するステップと、 h.残りの反射セグメントの各々に対してステップeないしgを実行するステップと、 を含む手動的方法を用いて設計および製造されることができる。] [0020] 基体を設計および製造する手動的方法は、次の追加ステップすなわち、 i.基体の表面の3次元デジタルマップを生成するデジタルスキャンおよび測定装置の下に基体を配置するステップと、 j.デジタルマップを使用して、大量の基体の非常に正確な複製物を製造することのできる機械をデジタル制御するステップと、 を含むかもしれない。] [0021] 手動的方法のステップfは、基体に取り付けられる各反射セグメントに1つずつ、複数の鏡取付台を使用することによって実行されることができ、鏡取付台の各々は、それに取り付けられた反射セグメントを、3つの直交軸の各々に沿って横方向にかつ直交軸の各々を中心に回転するように独立して移動させるための手段を有する。] [0022] ひとたび基体が作製されると、反射セグメントがファセットの各々に取り付けられる。ロボット製造技術を使用してファセットの各々に接着剤を薄い層状に塗布することができ、次いで「ピック・アンド・プレース」または他のタイプのフィーダロボットが事前に切断された反射セグメントを掴み取り、それをそのそれぞれのファセットの平面状表面上に正しい向きに配置する。] [0023] 追加基体の大量生産に適した全自動方法では、デジタルマップ自体、または3次元デジタルマップからあるいは直接基体から作製された成形型もしくは「ネガ型」を使用することができる。適切な全自動方法の例として、プラスチックの押出し、溶融材料の鋳込み、鍛造、パンチプレスまたは深絞りでネガ型を使用することによる可鍛材料、例えば金属、ガラスエポキシ、プラスチック等への所望のプロフィールのスタンプ加工、および半導体産業で半導体材料から作られる基体を製造するために開発された技術がある。] [0024] 本発明の上記および他の特徴および利点は全て、添付の図面に関連するその好適な実施形態についての以下の解説および非制限的説明から、さらによく理解されるであろう。] 図面の簡単な説明 [0025] 図1は、本発明の方法を概略的に示す。] 図1 [0026] 図2Aは、「魔女の帽子」形反射器基体の側面断面図である。] 図2A [0027] 図2Bは、「魔女の帽子」形反射器基体の斜視図である。] 図2B [0028] 図3は、「ソンブレロ」形反射器基体を示す。] 図3 [0029] 図4は、ソンブレロ形反射器およびリング状目標物から構成される太陽熱収集器を示す。] 図4 [0030] 図5Aは、ソンブレロ形1次反射器、リング状2次反射器、およびリング状目標物から構成される太陽熱収集器の底面斜視図である。図5Bは、図5Aの太陽熱収集器の上面斜視図である。] [0031] 図6Aは、放物面反射器基体の側面断面図である。] 図6A [0032] 図6Bは、放物面反射器基体の斜視図である。] 図6B [0033] 図7は、作製し試験した本発明の実験モデル反射器の写真である。] 図7 [0034] 図8は、図7の実験モデル反射器の写真である。] 図7 図8 [0035] 図9は、図7の実験モデル反射器の写真である。] 図7 図9 [0036] 図10は、実験モデル反射器の電力出力を測定するために実行した実地試験を要約した棒グラフである。] 図10 実施例 [0037] 簡潔にするために、以下の説明は主として太陽エネルギ収集器に言及する。しかし、放射源、反射器、および目標物を含むシステムは双方向であり、したがって本発明は、必要な変更を施した上で、電磁アンテナ、例えば通信システム用の受信器および送信器、ならびに電気輻射ヒータ用の反射器の設計および製造、太陽エネルギ収集器、および光学系、例えば望遠鏡にも同様に適用することができることを理解されたい。加えて、本発明の方法は音を送受するための改善された装置を設計および作製するために使用することができるのではないかと、本発明者らは考える。] [0038] したがって、用語「反射器」は本書では、複数の小さい反射素子から作られる表面を指すのに使用される。反射器の目的は、離れた位置の放射源からのエネルギを受け取り、かつそれを、必ずしもそうではないが一般的には反射器の近くに位置する目標物の方向に反射してエネルギを目標物の表面に集中させるか、あるいは逆に、近くの放射源からエネルギを受け取り、それを離れた位置の目標物の方向に反射するかのいずれかである。用語「目標物」は本書では、放射源からのエネルギが反射器によって差し向けられる対象となる装置を指すのに使用される。本書で使用する用語「複数」および「小さい」の意味は簡単には数量化することができず、実際には特定の用途向けの反射器の設計段階中に定義される。一般的に、反射素子の最大サイズは、エネルギの損失を防止しかつエネルギ収集効率を最大化するために、反射素子が入射した放射を差し向けると予想される対象である目標物の表面の部分の面積より大きくすることはできず、比較的複雑な表面形状を有する反射器の場合は特に、一般的にずっと小さい。反射素子が湾曲面を有する場合、それらの曲率はエネルギを集束させるように設計することができるので、反射素子は、それらがエネルギをそれに向かって反射する対象の目標物の面積より小さい必要が無い。いずれにしても、最小かつ最も対象な形状の反射器でさえ数十の反射セグメントで構成され、より大きいまたはより複雑な反射器の場合、個数は一般的に数百であり、数千以上になることさえある。] [0039] 先行技術では、目標物はその中心を球面または放物面反射器の焦点距離に等しい距離にして、反射器の上に支持される。完全な球面または放物面の基体を想定し、かつ平面鏡セグメントの各々の寸法が反射器の総表面積と比較して小さいことを前提にすると、セグメントを放物面基体に単純に接着することによって、各セグメントの光軸は目標物の中心方向を向き、セグメントの各々からエネルギを目標物の面上に重複するように反射させる。平面鏡セグメントの場合、セグメントの寸法は目標物の面の寸法と略同一にされ、したがって、少なくとも理論的に、反射器に入射したエネルギは全て目標物の面上に集中される。問題は、完全な球面の基体/フレームを作製することが難しいことである。平面反射器セグメントが反射器の焦点位置の収集器の表面積より大きい場合、エネルギは浪費され、平面反射器セグメントが小さすぎる場合、それらの重複精度は高くなるが、目標物の表面全体が、セグメントによって反射した光によって「照射」されない。加えて、目標物の「照射」面積は平面反射器セグメントの寸法および形状を有するので、セグメントおよび目標物の形状間の幾何学的差異の結果、エネルギはしばしば浪費される。] [0040] 先行技術で発生する上記の問題の根源的原因は、放射源および目標物に対する鏡セグメントの各々の向きが、そのセグメントの位置の基体の表面の形状に依存することである。本発明の方法は、この依存性を打破することによって、先行技術の問題を克服する。] [0041] 上述の通り、本発明の主な目標は、セグメントを基体の表面に直接取り付けることから結果的に生じる問題を解決することである。これは基体上の各セグメントを、放射源からエネルギが入射しかつそのセグメントから放射源と前記反射器との間の空間内の任意の位置に位置することのできる目標物の表面上の予め定められた位置に向かって反射する予め定められた角度に従って、目標物に対して個別に調整することによって行われる。] [0042] 図1は本発明の方法を概略的に示す。適切な取付手段18iによって任意形状の基体10に取り付けられる複数の小さい反射セグメント16i(図1にはセグメントの2つ161および162だけが示される)から作られた反射器を含む太陽エネルギ収集器が、図1に示される。反射器の目的は、反射器に向かってくる太陽12からの放射を収集器14の表面に集中させることであり、収集器は例えば太陽電池、太陽輻射によって加熱すべき熱流体を包含する管の部品、スターリングエンジンの高温側等とすることができる。] 図1 [0043] デカルト座標系(x,y,z)は、放射源12の中心、エネルギが集中される目標物14の表面上の位置、および反射セグメント16iの各々の中心の相対位置およびそれらの間の相対距離を記述するようにその原点の位置およびその向きが簡便に決定される「普遍的」座標系である。] [0044] 本発明によると、基体10に対する各反射器セグメント16iの向きは個別に決定される。基体の表面における各セグメントの正しい向きを計画する方法は多数存在する。このタスクを(手動でかつ/またはコンピュータプログラムの助けにより)達成するために実行しなければならない計算を可視化する1つの方法を、セグメント16iからの放射が向けられる目標物14の表面の領域の中心にその原点が位置する座標系(x,y,z)に関連して、本書で以下に提示する。この座標系は基体の形状とは完全に無関係である。本書に概説する基本原理に従って、当業者は、本発明に従って反射器を計画するために、彼らのニーズに適した効率的な方法を考案することが可能であろう。] [0045] 放射源および目標物に対して基体10上の反射セグメントの各々を方向付ける方法の原理を例証する実施例について、ここで図1を参照しながら説明する。第1セグメント161について考察する。セグメント161から反射する太陽エネルギが向かっていく目標物14の表面の領域の予め定められた中心(座標系X,Y,Zに位置する)をその原点として、目標物14に座標系(x,y,z)を描く。座標系(x,y,z)は、x,y面が原点(x=y=z=0)で目標物14の表面に正接し、かつz軸が基体10の方向を向くように方向付ける。] 図1 [0046] 次に、基体上のセグメント161の予め定められた位置の中心から2本の仮想線を引く。それぞれ、第1の仮想線を原点(x=y=z=0)まで引き、第2仮想線を放射源12の中心まで引く。最後に、161の中心に法線N1を引き、N1が予め引いておいた2本の線間の角度を2等分するまで、平面状セグメントを基体10に対して回転傾斜させる。最後に、基体または隣接セグメントに対するその傾きを変化させることなく、原点とセグメントの中心との間の仮想線を中心にセグメントを回転させることによって、目標物の表面上の反射ビームのフットプリントを、目標物の表面の形状と合致するように方向付ける。これでセグメント161は取付手段18によって基体10に固設される。平面反射セグメントを使用し、かつ取付手段を使用してそれらを正しい向きに基体に取り付ける代わりに、入射放射および反射放射の方向を向いた平面反射面ならびに異なる角度を有する三角形断面を有する三角形のプリズムから、反射セグメントを作製することが可能であることに留意されたい。] [0047] 次に、原点(x=y=z=0)および放射源12の中心をそれぞれ基体上のセグメント162の予め定められた位置の中心と結ぶ新しい1対の仮想線を引き、セグメント162に対して、かつ次いで残りのセグメントの各々に対して、同じステップを繰り返す。] [0048] 目標物の小さい領域にエネルギを最大限に集中させるために、同一座標系(x,y,z)を使用して、全てのセグメントを方向付ける。セグメントの各々を本書で上述の通り傾斜回転させると、全ての反射セグメントからの反射ビームが、互いに重なり合うように向かって行き、よって結果的に「合焦像」が得られ、その表面領域は本質的に反射セグメント16iの最大セグメントのサイズおよび形状に等しい。] [0049] セグメントのサイズより大きい目標物14の領域にエネルギを向かわせることを希望する場合、または他の状況で、例えばエネルギを単一スポットに集中させたくない場合、もしくは目標物の表面の全部または一部に対して均等にまたは不均等にエネルギを分散させたい場合には、目標物14の表面に2つ以上の座標系を描く。座標系(xj,yj,zj)の各々の原点は、特定の反射セグメント16iから反射したビームを向かわせたい目標物14の表面の領域の中心に位置する。例えば図1を参照して、セグメント161および162が各辺の長さが2cmの正方形であり、目標物14が高さ2cmおよび長さ4cmの長方形であり、目標物の均等な照射を希望する場合、セグメントの半分は、その原点が長方形ターゲットの左半分の中心に位置する座標系に対して方向付けられ、セグメントの残りの半分は、その原点がターゲットの右半分の中心に位置する座標系に対して方向付けられる。反射器の表面の不均等な照射を希望する場合には、目標物の各部分の方向に向けられる反射セグメントの数の比は、それに応じて調整される。これらの同じ原理は、任意のサイズもしくは形状を有する目標物の表面を、または任意の照射パターンを照射するために使用することができる。] 図1 [0050] 本書で上述した従来の方法からの変化の結果、基体の形状はもはや重要ではなくなり、任意形状の基体を使用することができる。本発明の1つの帰結として、従来の球面および放物面の設計とは異なる新しい形状の反射器を作製することができる。また、各個別反射器セグメントに任意の向きを与えることができるので、全てのセグメントが空間内の同一位置、すなわち反射器の焦点に照準を定める必要がない。これは目標物14を任意の便利な位置、反射器の表面の上、頂部または側部のいずれかに配置することを可能にし、また多くの異なる形状を有する目標物を使用する可能性をもたらす。追加の光学素子、例えば1つ以上の反射面を使用することにより、目標物14を反射器の下に配置することができるように、すなわち目標物が放射源から反射器より遠くなるように、エネルギを方向付けることができる。] [0051] 本発明の方法によると、反射器の基体は、適切なコンピュータプログラムを使用することによって自動的に、かつ/または手動で設計することができる。第1ステップで、反射器‐目標物システムの総合パラメータを規定しなければならない。これらのパラメータは、反射器の全体的形状および寸法、平面反射セグメントの形状および寸法、全てのセグメントが同一形状および寸法を有するか否か、かつ/または個々のセグメントのこれらのパラメータの値が反射器の表面上のその位置に依存するか否かの決定、給電アンテナ/太陽エネルギ目標物の形状および寸法、ならびに放射源、反射器、および目標物の空間内の相対位置を含むが、それらに限定されない。目標物および放射源に対するセグメントの距離および向きの全ての測定は、セグメントから反射するかまたは送出されるエネルギを向かわせることが要求される目標物の表面の一部分に原点が位置する座標系に関連して行われる。表面のこの部分が対称である場合、座標系の原点は一般的にその中心に位置するが、必ずしもそうとはかぎらない。本発明は、各セグメントの反射面がセグメントの位置で基体/フレームの表面と必ずしも平行にならないように基体またはフレームに取り付けられる複数の小さい平面反射セグメントから作られた、反射器からのエネルギ伝達の効率を最大化する。] [0052] 次に、本発明の反射器の基体を設計するためのコンピュータ援用方法を例証する特定の非限定的な実施例を取り上げる。3次元で計算しプロットすることのできるコンピュータプログラム、例えばSolidWorks、OptisWorks等を使用して、2つの表面の予め定められた形状、寸法、それらの間の距離、および相対的向き、ならびに放射源、基体、および目標物の中心の位置間の相対距離を考慮して、基体および目標物を示す3次元図が描かれ、コンピュータメモリに格納される。例えば基体の表面上の各セグメントの正しい向きを計画する方法は多数存在する。基体の表面は、各々がその位置で基体に取り付けられる反射セグメントの予め定められたサイズおよび形状に匹敵するサイズおよび形状を有する、小さい領域に分割される。図1に関連して記載した通り、反射器から反射するエネルギを向かわせる必要のある目標物の表面の部分の幾何学的中心にその原点が位置する、3次元座標系(x,y,z)が描かれる。ここで単一の領域が選択され、次にセグメントの中心からそれぞれ(x,y,z)の原点まで、および放射源の中心まで、2本の仮想線が引かれる。その領域で基体の表面に対し正接する平面セグメントが描かれ、かつ平面の反射面に対する法線がセグメントの中心に描かれる。ここでプログラマは、法線が2つの仮想線間の角度を2等分するまで、基体の表面、放射源、および目標物に対してセグメントを傾斜させる。この条件が満たされると、反射セグメントから反射するビームの中心は、それを向かわせようとする目標物の表面上の領域の中心に向かって行く。目標物の表面上の反射ビームのフットプリントはここで、基体および/または隣接セグメントに対するその傾きを変化させることなく、その表面に対する法線を中心にセグメントを回転させることによって、目標物の表面の形状に合致するように方向付けることができる。] 図1 [0053] セグメントの中心の位置、法線の向き、および回転角に関するデータは、コンピュータメモリに格納され、次いで反射セグメントの各々に対してプロセスが繰り返される。そのような反復プロセスの速度を上げるために、対称性を利用しかつ/または周知のデータ処理技術を適用することによって、プロセスは一度に1つのセグメントに対して、または1群のセグメントに対して実行することができる。] [0054] コンピュータメモリに格納されたセグメントの各々の中心の位置、その表面に対する法線の向き、およびその回転角に関するデータは次に、基体の表面の3次元デジタルマップを生成するために使用される。デジタルマップは次に、目標物の特定領域に対して空間で正しく方向付けられかつ反射器の製造プロセスの後の段階で追加されるそれぞれの反射素子のための「座」として役立つ、小さい平面状表面を各々が有する複数のファセットによりその上面が被覆される基体を製造することのできる、製造機械に対する命令を生成するために使用される。] [0055] 反射器または目標物の形状構成によっては、例えば下述するリング状目標物の場合、他のタイプの座標系、例えば円筒座標系または球座標系が、本書の上記実施例で使用したデカルト座標系より適しているかもしれないことに留意されたい。] [0056] 本書の上記実施例で述べた座標系を使用する代わりに、コンピュータ技術を使用することができ、そこでシステムは、予め定められた座標系に関連して、太陽エネルギ収集器システムの全ての要素すなわち放射源、反射器/基体、目標物、および複数の平面反射セグメントが位置する3次元マトリックスで記載される。個々の反射面の向きは、3次元マトリックス内の適切な位置に移動するオフセットポインタを使用することによって計算することができる。] [0057] 太陽エネルギ収集器の種々の要素の相対的位置および向きを定義する多くの他の方法が当業界で公知であり、あるいは当業者によって考案することができる。本発明は、収集器を設計するための計算を実行する特定の方法に限定されることを意図するものではなく、各反射セグメントおよび目標物および放射源との間の関係に関して、より一般的に定義される。] [0058] 基体を製造する手動的プロセスを使用することもできる。この場合、反射器の基体の全体的な形状の平滑な表面を有する精密な複製が作製される。目標物の複製物が構築され、それおよび光源、例えばレーザまたは遠方の放射源を表すビームを生成する拡張放射源は、適切なフレームを使用することによって、基体に対して予め定められた向きに確実に固定される。次に反射素子の1つが取り上げられ、基体の表面上の予め定められた位置に手動で配置され、反射ビームのフットプリントが所望の向きで目標物上の予め定められた位置に向かって行くまで、セグメントを傾斜回転させる。ひとたびセグメントの正しい向きが決定されると、それは適切な手段、例えば接着剤、焼き石膏、成形用粘度を使用することによって適位置に固定される。次いで、残りのセグメントの各々に対し、一度に1セグメントずつ手順が実行される。] [0059] 基体は上記の手順に従うことによって個別に製造することができるが、大量生産の場合、基体の表面の3次元デジタルプランまたは3D「マップ」を生成するデジタルスキャンおよび測定装置の下に原型基体を配置することが好ましい。次いでマップを使用して、基体の大量生産に適した任意の全自動方法をデジタル制御し、例えば大量の比較的安価であるが高精度の反射器基体を製造する機械を制御することができる。代替的に、3次元デジタルマップからまたは直接原型基体から成形型または「ネガ型」を作製することができる。次いで、プラスチックの押出しのようなプロセスで成形型を使用することができる。金属、ガラスエポキシ、プラスチック等のような可鍛材料に所望のプロファイルをスタンプ加工するために、ネガ型をパンチプレスまたは深絞りで使用することができる。基体を大量生産する他の可能な方法として鍛造、または半導体産業で半導体材料から作られる基体を製造するために開発された技術を使用することができる。] [0060] 種々の設計または他の用途向けの反射器用の基体を計画、試験、および製造するために使用することのできる試験セットアップを生成するために、複数の平面状反射セグメントは各々、3つの直交軸に沿って横方向に独立して移動しかつ直交軸を中心に回転することのできる別々の鏡取付台上に、個々に取り付けられる。このようにして、各セグメントに対して手動アラインメントを迅速に実行することができ、次のセグメントを調整する前にそれを適位置にロックすることができる。全てのセグメントが位置合わせされると、結果的に得られた基体を上述の通りスキャンして、反射器表面の電子マップを作製することができる。] [0061] 好適な実施形態では、基体は、目標物の予め定められた位置に放射を方向付けるように、ファセットの位置に配置される反射セグメントの形状および向きを有する上面を各々が含む複数のファセットを含む。ひとたび基体が作製されると、反射セグメントをファセットに上面の各々に取り付けることができる。好ましくは、ロボット製造技術を使用して平面状表面の各々に接着剤を薄い層状に塗布し、次いでフィーダロボット、例えば「ピック・アンド・プレース」ロボットが、事前に切断された反射セグメントの各々を掴み取り、それらをそれぞれのファセットの平面状表面上に正しい向きに配置する。] [0062] 原型基体が作製された後、手動および/またはデジタルのいずれかで反射器を製造する多くの異なる適切な方法が公知であり、あるいは当業界で入手可能な知識から考案することができ、したがってそれらについて本書ではこれ以上詳述しない。これに関して、本発明者らは、数ある用途の中でも特に太陽集熱器用の収集器/給電アンテナおよび受信/送信アンテナの表面上の放射の非常に高い集中および正確な配置を可能にする反射器を製造するために、本発明の方法に従ってMEMS技術を使用することを考えていることを明記する。] [0063] 反射器基体は、それに対して働く機械的応力および環境上のストレスの影響下で安定を維持し変形しない任意の適切な材料、例えばガラス、ポリマ、金属、シリコン等から生産することができる。] [0064] 反射セグメントの形状は用途毎に決定され、数ある因子の中でも特に、各セグメントから反射したエネルギが向かっていく目標物/給電アンテナの表面領域の部分の形状、ならびに放射の源からセグメントへの角度およびセグメントから目標物への角度によって異なる。] [0065] 平面反射セグメントを作る材料は、放射の波長、エネルギ密度、結果の所望の品質、およびコストをはじめとする多数の因子によって異なる。反射セグメントは、関連波長のエネルギの大半を反射することができるように処理された1つの平面状表面を有する基体材料、例えばよく研磨された金属から作ることができ、あるいは薄い反射層を被覆した基体、例えばアルミニウム、ニッケル、金等のような金属を被覆したガラス板から構成することができる。] [0066] 用途によっては、基体が関連波長帯域の反射率が充分に高い材料から作られる場合、追加反射面を追加する必要は無いかもしれない。例えば、衛星テレビ受信のための家庭用ディッシュアンテナの場合、基体は、関連波長で基体のファセットの上面を反射セグメントとして機能させるのに充分に高い反射力を有する金属から作ることができる。他の用途では、ファセットの平面状表面を含む基体全体を、薄い層状の反射コーティングによって被覆することができ、それによって反射セグメントをファセットに個々に取り付ける必要性が排除される。] [0067] 太陽エネルギ収集器の場合、反射セグメントに対する最も一般的な選択肢は、適切な金属薄層コーティングを被覆したガラス板、または例えば金属、合金、複合材料、炭素、アルミニウム炭素、炭素繊維、セラミック、ガラスエポキシ、クリスタル、ポリマから作られ、任意の適切な安定したコーティング材で被覆され、その上に反射層を被覆するかまたは被覆しないでおくことのできる、緻密な表面の平板である。被覆されたガラス、プラスチック、またはポリマの平板は、非常に平坦な平行な面および非常に高品質な反射面を有し、容易かつ一貫性を保って製造することができるので、好適である。他方、金属板を研磨する場合、表面の平行性を維持し、かつ反射セグメントの表面全体で研磨品質の均一性を達成することが難しい。その結果、ファセットを基体上に取り付けた場合に、研磨された金属板は目標物の表面上の計画された位置に入射ビームを厳密に反射しないかもしれない。加えて、ガラスまたはプラスチックのブランクを製造し被覆する方が、金属のブランクを製造し研磨するよりずっと安価である。] [0068] 太陽エネルギ収集器/給電アンテナが反射器の焦点に位置する凹形反射器を主として備えた先行技術の方法の反射器の代わりに、本発明の方法を使用して、各々が入射電磁エネルギを予め定められた方向に反射するように個別に照準を定められた、多数の小さい平面反射セグメントから反射器を作成することにより、反射器および収集器/給電アンテナの両方の設計に高い柔軟性がもたらされる。本発明の方法は、任意の2次元または3次元形状を有する基体、例えば平板状基体、従来型の放物面ディッシュ基体、球面または放物面トラフ、非放物面曲率を有するディッシュ形基体、または先行技術では使用することが不可能な非従来型の形状、例えば、図2Aに断面図で示しかつ図2Bに斜視図で示す「魔女の帽子」形の基体、もしくは図3に示す「ソンブレロ」形の基体を備えた反射器の使用を可能にする。図は全て概略図であり、寸法および距離は一定の尺度で描かれていないことに留意されたい。明確を期すために、複数の小さい反射セグメント16のうち、代表的な少数のセグメントだけが図に示されている。図からは明瞭ではないが、各々の反射セグメント16は、基体の表面に対し各セグメントに対して個別に決定される向きに、取付手段18によって基体10上に取り付けられ、本書で上述した通り、角度は放射源(図示せず)、目標物14、および特定のセグメントの相対位置によって異なる。これらの図から、平面反射セグメントが、先行技術のように基体の形状を複製して基体に直接取り付けられる場合、放射源からのエネルギの大部分は目標物に反射されないことが明白である。] 図2A 図2B 図3 [0069] 図3に示すような反射器の内部の輪郭の適切な設計は、中央ベル形特徴の傾斜面を上がっていくテラスにおける反射セグメントの正確な配置と相まって、同一最大径を有するパラボラアンテナのそれを上回るエネルギ収集領域の面積の事実上の増加をもたらす。特に傾斜面の角度を調整することによって、反射器に入射する直接(平行)エネルギを利用するだけでなく、「側面」からのエネルギも収集器に向かうように転向させることもでき、それによって目標物の表面に向かっていくエネルギの量が著しく増大する。] 図3 [0070] 図2および3に示すような非従来型の反射器形状の1つの利点は、異なる形状の収集器を利用すべく異なる反射セグメントが異なる方向に容易に照準を定める可能性が増大することである。この点を実証する1実施例として、図4は、ソンブレロ形の反射器10およびリング状目標物14から構成される反射器および収集器配列を示す。この構成は太陽熱収集器に非常によく適しており、その場合、目標物は、円形に曲げられかつ熱流体が循環する閉回路に直列に接続された中空管の黒化部である。目標物内の熱流体は、反射器の反射セグメントによってそれに向かって反射された太陽光により加熱され、それによって太陽エネルギが熱エネルギに変換される。加熱された熱流体は図のシステムの別の部分(図示せず)に流動し、そこで熱エネルギは例えば機械または電気エネルギに変換され、それによって熱流体は冷却され、目標物に戻り、そこで再び加熱される。上述の通り、傾斜面の角度を調整することによって、反射器に入射する直接(平行)エネルギを利用するだけでなく、「側面」からのエネルギも目標物に向かうように転向させることもできる。] 図4 [0071] 本発明の方法はまた、入射/出射する放射をさらに集中または転向させるべく、より複雑なシステムを考案することを可能にする。例えば図5Aおよび図5Bは、ソンブレロ形の1次反射器10、リング状の2次反射器20、およびリング状の目標物14から構成された太陽熱収集器の底面斜視図および上面斜視図をそれぞれ示す。この場合、反射セグメント(図示せず)は、円形上部2次反射器の凹面を完全に照射するように方向付けられる。2次反射器は単一の平滑面を有することができ、あるいは本発明に従って複数の小さい平面状反射セグメントから構成されることが好ましい。後者の場合、本発明の方法が再び適用され、1次および2次反射器の間に位置するリング状収集器を正確に照射するように2次反射面の個々の反射セグメントが方向付けられる。] [0072] 本発明によって可能になる非従来型の反射器および目標物を非常に有利に利用することのできる典型的な太陽エネルギ変換システムは、同一出願人による同時係属国際特許出願WO2008/107875に記載されており、そこに記載されている参考文献を含めてその記述内容を参照によって本書に援用する。] [0073] 本書の記述は、放射源、反射器、および放射源からのエネルギがそれに向かって反射される目標物の領域の中心間の空間の固定関係を前提としていることが注目される。これらの条件が満たされない場合、当業者は、所望の結果を得るために、既存の物理的解決策または計算技術を生成または適応させることができるであろう。例えば太陽集熱器では、太陽追尾システム、すなわちヘリオスタットを使用して基体および収集器を回転させ、かつそれらの高さを変化させて、太陽、反射セグメント、および目標物の相対位置が1日中一定に維持させることができる。] [0074] 当業者はまた、放射源からのエネルギを目標物上の特定の位置に反射させるように各セグメントが個別に方向付けられるので、今や単一の反射器を用いてエネルギを方向付ける多くの可能性が利用可能であることも認識されるであろう。1つの実施形態では、反射器は、2つ以上の異なる放射源からのエネルギを目標物の同一領域に方向付けることによって、エネルギミキサとして働く。これは、各々の放射源からのエネルギを、反射器を構成する様々な群のセグメントから反射させることによって行われる。目標物上の特定位置に方向付けられる各放射源からのエネルギの比率は、各群のセグメントの数の比率によって制御される。別の実施形態では、反射器は、放射源からのエネルギを2つ以上の目標物に方向付けることによって、ビームスプリッタとして働く。同様の方法で、本発明の反射器は、1つ以上の放射源からの光を1つ以上の目標物に方向付けるように多くの異なる構成で使用することができる。] [0075] 「ソンブレロ」形反射器の基本的設計は、本発明によって要求される複数の小さい反射面から構成されない場合でも、中央ベル形特徴の傾斜面を使用する結果もたらされる追加的表面積のため、同一直径を有する従来の反射器より多くのエネルギを送受することが注目される。したがって、反射または送信されるエネルギのタイプに適した非被覆材から作られたソンブレロ形反射器は、電磁エネルギの非常に効果的な反射器または受信器とすることができる。表面を反射材で被覆することにより、性能を改善することができ、ソンブレロ形基体は電磁エネルギの非常に効率的な反射器となる。他の用途では、エネルギ吸収材で被覆されたたソンブレロ形基体は、太陽輻射からエネルギ、例えば熱を効率的に吸収するために使用することができ、それは水または熱媒油を加熱するために使用することができる。] [0076] 実験モデル 図7、図8、および図9は、本書で上述した手動方法に従って作製され、現場で試験した実験モデル反射器の写真である。実験モデルは、2mmの厚さを有する4800枚の2cm×2cmの平面鏡セグメントを一度に1枚ずつ基体に取り付けることによって作製した。モデルを作製するために使用した基体は、衛星テレビジョン信号を受信するために使用される従来の凹形ディッシュである。基体は金属製であり、0.6mmの厚さおよび1.6mの直径を有する。反射器の実効面積は1.84m2である。] 図7 図8 図9 [0077] 基体は、基体の中心軸が太陽に照準を定めるように手動で傾斜させることのできる継手によって、管に取り付けられる。熱収集器を組み立て、3つのアームによって基体の上にその中心軸上に支持した(図7参照)。管のシステムは、冷水が収集器内を流動することを可能にする。水は収集器に流入し、反射器によって収集器上に集中された太陽エネルギによって加熱され、収集器から流出する。生成されるエネルギの量は、収集器の入力側および出力側の温度の差および流量から決定することができる。] 図7 [0078] 反射器の背後には、水を循環および冷却させ、かつ反射器によって生成されたエネルギを決定するシステムが存在する。エネルギの決定は、Contrec212熱計算機に動作可能に接続されたセンサを用いて収集器の入口および出口の温度ならびに流量を測定することによって実行される。反射器、収集器、水循環および冷却システム、ならびに熱計算機を含むシステム全体が統合小型ユニットとして組み立てられ、容易に移動させることができるように台車に搭載される(図9参照)。] 図9 [0079] 鏡を取り付けるために、ユニットを台車で戸外に運び出し、基体の中心軸が直接太陽に照準を定めるように、基体を方向付けた。各セグメントを接着剤で基体に接着し、接着剤が硬化しないうちにピンセットを用いて、セグメントから反射する太陽光が収集器の中心に向かっていくように、その向きを調整した。図7は、反射セグメントの約80%が取り付けられた反射器を示す。図8は、実地試験のために現場でセットアップされた完成反射器を示す。] 図7 図8 [0080] 反射器の効率を試験するために、ユニット全体を市販の小型バンに搭載し、イスラエル国エイラト郊外の砂漠地域に運搬した。2008年8月半ばに雲の無い晴れた空の下で4日間試験を実行した。毎日、13:00から17:00までの間、ユニットをバンの外に運び出し、太陽に照準を合わせ、システムによって発生した電力の測定を行った。実地試験の結果の一部を図10に表示する。図10は、測定が行われた時刻を横軸に表し、ワット単位で測定された実験モデル反射器の最大電力出力を縦軸に表した棒グラフである。] 図10 [0081] 実験モデルの効率を決定するために、測定値を、実地試験が実行された位置の非常に近くにデータ収集観測所を維持しているイスラエル気象庁によって供給された情報に基づく理論計算と比較した。気象観測所では、太陽輻射の測定値が10分毎に記録されている。2008年8月13日に、地表レベルにおける太陽輻射は15:40で721w/m2、15:50で688w/m2であった。1.84m2の面積を有する反射器の場合、15:45に反射器に向かってくる太陽輻射は、1.84*704.5=1296ワットと算出される。同時に測定された反射器の電力出力は、(測定誤差を計上するために実際の測定出力から75ワットを減算した後)1075ワットであった。これらの数字に基づいて、手作りの実験モデルの効率は1075/1296=82%と算出される。] [0082] 本発明の実施形態を例証として説明したが、本発明は、特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの変形、変更、および適応を施して実行することができることは理解されるであろう。]
权利要求:
請求項1 放射源からエネルギを受け取りかつ前記エネルギを目標物の表面上に反射させる反射器であって、前記反射器は、任意の形状を取ることのできる基体に取り付けられた複数の小さい反射セグメントから構成され、前記基体、前記放射源、および前記目標物に対する各々の前記反射セグメントの向きは、前記セグメントから反射される前記放射源からのエネルギが前記目標物の表面の予め定められた領域に差し向けられるように、個別に決定される、反射器。 請求項2 反射セグメントは平面反射セグメントである、請求項1に記載の反射器。 請求項3 前記反射器は、以下のものの一つとして使用される、請求項1に記載の反射器:−電磁放射を受信または送信するためのアンテナ;−太陽エネルギ収集器;−光学系;−輻射ヒータ;または−音響エネルギの送受用のアンテナ。 請求項4 各反射素子の最大寸法は、前記反射素子が放射源からの放射を反射させようとする目標物の表面の領域の寸法を超えない、請求項1に記載の反射器。 請求項5 各反射素子の反射表面は湾曲され、前記反射素子の最大寸法が、前記反射素子が放射源からの放射を反射させようとする目標物の表面の領域の寸法より大きいことを可能にする、請求項1に記載の反射器。 請求項6 放射源、基体、および目標物に対する各反射セグメントの向きは、前記目標物の表面上の予め定められた領域の中心に原点が位置する座標系で個別に決定される、請求項1に記載の反射器。 請求項7 全ての反射セグメントから反射される放射源からのエネルギが目標物の表面上の予め定められた同一領域に当たる、請求項1に記載の反射器。 請求項8 反射セグメントから反射される放射源からのエネルギが目標物の表面の予め定められた異なる領域に当たる、請求項1に記載の反射器。 請求項9 反射セグメントは、2つ以上の放射源から1つ以上の目標物に光を差し向けるように方向付けられる、請求項1に記載の反射器。 請求項10 反射セグメントは、1つ以上の放射源から2つ以上の目標物に光を差し向けるように方向付けられる、請求項1に記載の反射器。 請求項11 目標物は、反射器の表面の頂部および/または側部のいずれでも、放射源と反射器との間の任意の便利な位置に配置されることができる、請求項1に記載の反射器。 請求項12 前記反射器から反射された放射源からのエネルギを、前記反射器の下に配置された目標物の上に差し向ける1つ以上の追加光学素子とともに使用される、請求項1に記載の反射器。 請求項13 基体は複数のファセットを含み、その各々が前記ファセットの位置に反射セグメントの形状および向きを有する上面を含む、請求項1に記載の反射器。 請求項14 反射セグメントは基体のファセットの上面の各々に取り付けられる、請求項13に記載の反射器。 請求項15 反射セグメントを取り付ける必要が無いように、基体のファセットの上面の各々が、関連波長で充分に高い反射率を有する、請求項13に記載の反射器。 請求項16 基体の形状は、以下の群から選択される、請求項1に記載の反射器:(a)平面状;(b)放物面;(c)放物面トラフ;(d)球面トラフ;(e)非放物面曲率を有するディッシュ形;(f)「魔女の帽子」;(g)「ソンブレロ」。 請求項17 以下のステップを含む、請求項1に記載の反射器のための基体を設計および製造するためのコンピュータ援用法:a.放射源‐反射器‐目標物システムの総合パラメータを規定するステップ、b.ユーザが3次元の距離および形状を算出しかつプロットするのを支援することのできるコンピュータソフトウェアにロードするステップ、c.前記ソフトウェアおよび前記総合パラメータを用いて、前記放射源‐反射器‐目標物システムの3次元画像を生成するステップ、d.前記ソフトウェアを用いて、前記基体の表面を、前記基体のその位置に取り付けられる反射セグメントの予め定められたサイズおよび形状と略同等のサイズおよび形状を各々有する小さい領域に分割するステップ、e.前記領域の1つを選択するステップ、f.前記ソフトウェアを用いて、前記選択された領域に置かれるであろう反射セグメントを前記基体の画像上に描くステップ、g.前記ソフトウェアを用いて、前記描かれた反射セグメントを、その仮想投影が予め定められた向きで前記目標物の表面上の予め決められた位置に当たるまで、傾斜させ回転させるステップ、h.原点が前記目標物の表面上の予め定められた位置の中心に位置する座標系で測定された、前記放射源および前記基体に対する前記選択された反射セグメントの3次元の向きに関連する前記コンピュータのデータを、前記コンピュータのメモリに格納するステップ、i.残りの前記小さい領域の各々に対してステップeないしhを繰り返すステップ、j.前記ソフトウェアを用いて、前記格納されたデータから基体の表面の3次元デジタルマップを生成するステップ、およびk.前記3次元マップを用いて、前記基体の非常に正確な複製物を1つ以上製造することのできる製造機械に対し命令を生成するステップ。 請求項18 以下のステップを含む、請求項1に記載の反射器のための基体を設計および製造するための手動的方法:a.放射源‐反射器‐目標物システムの総合パラメータを規定するステップ、b.前記基体の全体的形状を有する表面を含む精密な複製を作製するステップ、c.前記目標物の精密な複製を作製するステップ、d.前記目標物の前記複製および前記放射源を複製する放射源または輻射エネルギを、前記基体の複製に対して予め定められた距離および向きに確実に固定するステップ、e.1つの反射素子を選択し、それを前記基体上のその予め定められた位置に配置するステップ、f.前記セグメントから反射された前記エネルギ源からのエネルギが予め定められた向きおよび位置で前記目標物の前記複製の表面に当たるまで、前記選択された反射セグメントを傾斜させ回転させるステップ、g.適切な手段を使用することによって、前記選択されたセグメントを前記基体上の適位置に固定するステップ、およびh.残りの前記反射セグメントの各々に対してステップeないしgを実行するステップ。 請求項19 以下の追加ステップを含む、請求項18に記載の方法:i.前記基体の表面の3次元デジタルマップを生成するデジタルスキャンおよび測定装置の下に基体を配置するステップ、およびj.前記デジタルマップを使用して、大量の前記基体の非常に正確な複製物を製造することのできる機械をデジタル制御するステップ。 請求項20 前記方法のステップfは、前記基体に取り付けられる各反射セグメントに1つずつ、複数の鏡取付台を使用することによって実行され、前記鏡取付台の各々は、それに取り付けられた前記反射セグメントを、3つの直交軸の各々に沿って横方向にかつ直交軸の各々を中心に回転するように独立して移動させるための手段を有する、請求項18に記載の方法。 請求項21 ひとたび基体が作製されると、反射セグメントがファセットの各々に取り付けられる、請求項17または18に記載の方法。 請求項22 ロボット製造技術を使用してファセットの各々に接着剤の薄い層を塗布し、次いでフィーダロボットが事前に切断された反射セグメントを掴み取り、それをそのそれぞれのファセットの平面状表面上に正しい向きに配置する、請求項21に記載の方法。 請求項23 デジタルマップを使用して、基体を大量生産するために好適な全自動方法をデジタル制御することができる、請求項17または18に記載の方法。 請求項24 3次元デジタルマップからおよび/または直接基体から成形型または「ネガ型」が作製されることができ、前記成形型は、次いで追加基体の大量生産に好適な全自動方法に使用される、請求項17,18または19に記載の方法。 請求項25 全自動方法が以下の方法から選択される、請求項23または24に記載の方法:a.押出し、b.鋳込み、c.鍛造、d.パンチプレスまたは深絞りでネガ型を使用して可鍛材料への所望のプロフィールのスタンプ加工、またはe.半導体産業で半導体材料から作られる基体を製造するために開発された技術。
类似技术:
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
优先权:
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